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電気代シミュレーション結果は嘘?計算のしくみと見極め方

「電気代シミュレーションで月3,000円安くなると出たのに、切り替えたら逆に高くなった」「同じ条件で別サイトの結果が大きく違う」。電気代比較サイトのシミュレーション結果に疑問を持つ方は少なくありません。本記事では、シミュレーションの計算のしくみ、結果が実態と違う5つの主因、信頼できるシミュレーターの見極め方を、公的データで整理します。

この記事のまとめ

  • シミュレーションは「嘘」ではなく、前提条件次第で結果が大きく変わる「試算」
  • 結果と実態が違う5つの主因: 使用量前提・燃料費調整額の時点・地域単価・キャンペーン価格・違約金未反映
  • 信頼できるシミュレーターの6条件: 月別使用量入力可・燃料費調整額の取得日明示・地域/アンペア/期間選択可・最上級表現なし・計算式開示・違約金含む
  • 自分で計算する方法: 電力会社の料金表 × 過去3ヶ月の請求書から月別使用量
  • 景表法上、「最安」「月◯◯円安くなる(断定)」は実証なしでは使用不可
電気代の平均と比較する シミュレーション前に実測値の平均をチェック

シミュレーションの計算のしくみ

電気代シミュレーターはすべて以下の4要素を合算する計算式に基づいています。「嘘」というよりは、前提条件の入れ方で結果が変わる「試算」です。

計算要素算出式変動する要因
基本料金契約アンペア × 単価契約アンペア(10A刻み)
従量料金使用量 × 段階別単価(3段階制)使用量、地域、プラン
燃料費調整額使用量 × 月次変動単価LNG・石油価格、月次変動
再エネ賦課金使用量 × 4.18円/kWh(2026年度)年度ごとに改定

計算式自体は全シミュレーター共通です。差が出るのは「使用量の入力方法」「燃料費調整額の時点」「地域単価の精度」の3点。これらが自分の使い方と乖離していると、結果は実態と大きく違う数字になります。

結果が実態と違う5つの主因

主因1: 使用量の前提が実測値と乖離

多くのシミュレーターは「年間平均使用量」しか入力させません。しかし実際の電気代には季節変動があり、総務省 家計調査では電気代が最も高い1〜3月が年間平均の約1.21倍になります(出典: 総務省 家計調査、2026-05-04 取得)。冬の使用量が多い世帯ほど、年間平均だけの試算は冬の実額より低く出やすく、月別使用量を入力できるシミュレーターでないと実態とのズレが大きくなるでしょう。

主因2: 燃料費調整額の時点が不明

燃料費調整額はLNG・石油の輸入価格に連動して月次変動します。シミュレーターが「いつ時点」の燃料費調整額を使っているか不明な場合、現在の請求書とは違う結果が出ます。燃料価格の変動や再エネ賦課金の改定、補助の有無の変更があった時期は単価が動きやすく、数か月前のシミュレーション結果は既に使えないケースもあります。

主因3: 地域単価が大手電力の一律値

大手電力(東京電力・関西電力等)の単価で計算しているシミュレーターは、新電力の地域差を反映できません。新電力の中には、特定の地域でのみ単価を下げているプランもあり、シミュレーション結果が実際の請求と乖離します。

主因4: キャンペーン価格を常時価格扱い

「初年度月◯◯円割引」「初月無料」のキャンペーンを、シミュレーション結果に常時価格として組み込むサイトがあります。2年目以降は通常料金に戻るため、年間で見ると逆に高くなることも。

主因5: 違約金・解約金が試算外

新電力の一部のプランには、最低利用期間や途中解約の違約金(解約金)が設定されています。金額や条件はプランごとに異なるため、重要事項説明で確認が必要です。シミュレーション結果に解約金が含まれていないと、引越しや再切り替え時に追加コストが発生し、結果的に節約効果が打ち消されかねません。

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信頼できるシミュレーターの6条件

以下6条件を満たすシミュレーターは、結果が比較的実態に近い試算を出せます。

  1. 月別使用量を入力できる。年間平均だけでなく季節変動を反映できる
  2. 燃料費調整額の取得日が表示されている。いつ時点の試算か明確
  3. 地域・契約アンペア・契約期間を選択できる。自分の条件を反映できる
  4. 「最安」「業界No.1」訴求がない。景表法に沿った表現になっている
  5. 計算式・前提条件が開示されている。計算の中身を確認できる
  6. 違約金・解約金もシミュレーションに含む。トータルコストで試算できる

逆に、「3問だけで月額が出る」「住所だけで安いプランが出る」シミュレーターは、前提条件を大幅に省略しているため、参考程度に留めるべきです。

自分で電気代を計算する方法

シミュレーションに頼らず、自分で計算する手順:

  1. 過去3ヶ月の電気料金請求書から月別使用量(kWh)を取得
  2. 切り替え検討先の電力会社Webサイトで料金表を確認(基本料金・従量料金単価・燃料費調整額の時点・違約金)
  3. 各月の電気代 = 基本料金 + 従量料金(3段階制) + 燃料費調整額 + 再エネ賦課金(使用量×4.18円/kWh)
  4. 年間総額 = 12ヶ月分の合計
  5. 現在の電力会社の年間総額と比較し、差額が解約金(設定の有無・金額はプランにより異なる。重要事項説明で確認)を上回るか確認

この手順なら、シミュレーターの前提条件に振り回されず、自分の使い方に基づいた正確な比較ができるはず。電力会社の料金表は資源エネルギー庁登録の小売電気事業者一覧(出典: 資源エネルギー庁 登録小売電気事業者一覧、2026-05-04 取得)で確認できます。

景表法準拠の表現基準

景品表示法(不当景品類及び不当表示防止法)では、以下の表現が規制されています。シミュレーション結果や比較表でこれらの表現が使われている場合、根拠データの開示を確認すべきです。

NG表現理由OK表現の例
最安実証データなしでの使用不可(最上級表現)「比較条件下で最も安い」
業界No.1実証データなしでの使用不可「2026年5月時点の自社調査で」
月◯◯円安くなる(断定)断定表現はNG「月◯◯円安くなる場合があります」
確実に節約確実性の断定はNG「節約できる可能性があります」
絶対お得絶対表現はNG「条件次第ではお得になります」

消費者庁の景表法ガイドラインでは、「優良誤認」「有利誤認」表示が違反対象。実証なしの最上級・断定表現は、たとえ意図がなくても法的に問題があります。比較サイトの表現を見て「これは大丈夫?」と感じたら、根拠データの開示を要求するか、別サイトと比較してください。

シミュレーション結果に迷ったときの相談先

シミュレーション結果が自分の使い方に合っているか不安なときは、前提条件(使用量の入れ方・燃料費調整額の時点・違約金の有無)を一つずつ確認するのが確実です。当サイトの取次窓口では、お住まいの地域や直近の使用量をうかがい、確認しておきたいポイントをご案内します。「最安」「業界No.1」のような表現は使わず、料金が下がることを保証するものでもありません。

シミュレーション結果に疑問がある場合、電話050-1782-5785で取次窓口にお問い合わせください。条件次第では切り替えが逆効果になるケースも含めて、提携先の取扱範囲で内容を確認してご案内します。お取次ぎは新規開通・乗り換えのみで、解約は契約先へお願いします。

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※ご解約・契約内容の変更は取り扱っておりません。ご契約中の電力会社へ直接ご連絡ください。

よくある質問

Q: 電気代シミュレーションの結果は嘘なの?

A: 「嘘」というよりは、前提条件次第で大きく変わる試算結果です。計算のしくみ自体は同じでも、使用量・契約期間・燃料費調整額の時点・地域単価のどれかが自分の使い方と乖離していると、結果は実態と大きく違う数字になります。

Q: シミュレーション結果が実態と違う主な原因は?

A: ①使用量の前提が自分の実測値と異なる、②燃料費調整額が「いつ時点」のものか不明、③地域単価が大手電力の一律値、④期間限定キャンペーン価格が常時価格扱い、⑤違約金・解約金が試算外。の5つが主な原因。

Q: 信頼できるシミュレーターの見極め方は?

A: ①月別使用量入力可、②燃料費調整額の取得日表示、③地域・アンペア・契約期間選択可、④「最安」「業界No.1」訴求なし、⑤計算式・前提条件開示、⑥違約金・解約金もシミュレーションに含む、の6条件を満たすシミュレーターが比較的信頼できます。

Q: シミュレーションを使わずに自分で電気代を計算する方法は?

A: 電気料金 = 基本料金 + 従量料金(3段階制)+ 燃料費調整額 + 再エネ賦課金。過去3ヶ月の請求書から月別使用量を取得し、新電力の料金表に当てはめれば、シミュレーションより正確に試算できます。

Q: 「電気代が月◯◯円安くなる」訴求を見たときの注意点は?

A: 景表法上、「最安」「業界No.1」「月◯◯円安くなる(断定)」は実証データなしでは使用できない最上級表現または断定表現です。「◯◯円安くなる場合があります」のような可能性表現が法的に妥当。前提条件と一次ソースが明示されているか確認してください。

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