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エアコンの電気代はいくら?1時間・つけっぱなし・除湿の目安と節約のコツ

「つけっぱなしと、こまめに消すのと、どっちが得なの?」。エアコンの電気代でいちばん聞かれるのが、たぶんこの問いです。答えは状況しだいで、夏の昼と夜でも変われば、除湿のしかた一つでも逆転します。

夏冬の電気代の大半を占める家電だからこそ、この「場合による」を整理しておく価値があります。

このページでは1時間・1日・1ヶ月の目安から、つけっぱなし論争の結論、除湿(弱冷房除湿と再熱除湿)で電気代が入れ替わる話、設定温度や扇風機併用の効かせ方までを順に見ていきます。消費電力からの計算方法もあわせて掲載。出典は公的資料(資源エネルギー庁・環境省)を中心に、メーカーの検証も取得日つきで示します。

この記事のまとめ

  • エアコンの電気代の目安は、冷房で1時間約15〜30円、暖房で約20〜40円
  • 1日8時間・1ヶ月では冷房約3,700〜6,700円、暖房約5,000〜10,000円
  • つけっぱなしが有利かは季節・時間帯しだい(夏の夜や長い不在は消すほうが安い)
  • 除湿は方式で逆転。弱冷房除湿は冷房並み、再熱除湿は冷房より高い
  • 設定温度を1度ゆるめると冷房約13%・暖房約10%、扇風機併用でさらに削減
電気代の計算方法をおさらいする 基本料金・従量料金・家電別の計算式

エアコンの電気代の目安(1時間・1日・1ヶ月)

エアコンの電気代を左右するのは、消費電力・設定温度・外気温・部屋の広さの4つです。まずは一般的な家庭用エアコンの目安を、冷房と暖房に分けて見てみましょう(消費電力と目安単価31円/kWhから試算した概算で、実際の金額は機種や使い方で変わります)。

運転消費電力の目安1時間1日(8時間)1ヶ月(30日)
冷房(6〜10畳)500〜900W約15〜28円約124〜223円約3,700〜6,700円
暖房(6〜10畳)600〜1,300W約19〜40円約149〜322円約4,500〜9,700円

暖房のほうが電気代が高くなりやすいのは、外気温と設定温度の差が冬のほうが大きいためです。夏は外気温35度から冷房28度で差は7度、冬は外気温5度から暖房20度で差は15度。エアコンはこの差を埋めるために電力を使うので、差が大きい暖房のほうが消費電力も大きくなります。

部屋の広さ(エアコンの冷房能力)が大きいほど消費電力も上がります。冷房の出力別の目安です。

畳数(冷房能力)定格消費電力の目安1時間の目安
6畳(2.2kW)約400〜650W約12〜20円
10畳(2.8kW)約550〜850W約17〜26円
14畳(4.0kW)約800〜1,700W約25〜53円
20畳(6.3kW)約1,700〜2,500W約53〜78円

上表は冷房を定格運転したときの概算(目安単価31円/kWh)。実際はインバーターが出力を自動調整するため、設定温度に達した後は表より下がる一方、立ち上がりや猛暑・厳寒のときは表より高くなることもあります。正確な値は製品カタログの「冷房 消費電力」「期間消費電力量」で確認できます(各社の省エネ性能は資源エネルギー庁 省エネ型製品情報サイトで比較できます、2026-06-09 取得)。

1シーズン・1年でいくらかかるか

1時間や1ヶ月の目安は分かっても、「結局1年でいくら払っているのか」は見えにくいものです。ここは公的な実測データで押さえられます。

資源エネルギー庁の省エネ性能カタログには、代表的な機種の期間消費電力量(冷房期間・暖房期間それぞれで1シーズンに使う電力量)が載っています。2024年の代表機種の値を、目安単価31円/kWhで金額にすると次のようになります。

機種冷房シーズン暖房シーズン年間合計
2.8kW(10畳前後)251kWh/約7,800円607kWh/約18,800円858kWh/約26,600円
4.0kW(14畳前後)396kWh/約12,300円944kWh/約29,300円1,340kWh/約41,500円

期間消費電力量は資源エネルギー庁「省エネ性能カタログ2025年版」の冷暖房兼用・壁掛け形の代表機種(2024年)の値です(2026-08-22 取得)。この数値はJIS C 9612:2013に基づき、東京の外気温度・所定の設定温度・使用時間・住宅性能を前提に算出されたもので、実際の家庭の実測値ではありません。

金額は、このページの他の試算とそろえるため31円/kWhで再計算しています。カタログ自身の目安電気料金は27円/kWhで算出されているため、カタログ掲載額とは一致しません。

この表でいちばん目を引くのが、暖房期間が冷房期間の約2.4倍という点です。2.8kWの代表機種で冷房251kWhに対し暖房607kWh。冷房の電気代を気にする人は多いのですが、この標準条件の目安で見るかぎり、1年の負担は冬のほうが大きく出ています。

同じカタログには、エアコンの平均使用年数が14.2年というデータもあります(内閣府 消費動向調査)。2.8kWの代表機種の年間約26,600円が14年続くとすれば、電気代だけで37万円ほどという計算です(同じ条件が続く前提の概算)。

買い替えを検討するとき、本体価格だけでなくこの差も見ておくと判断しやすくなります。

エリアの単価で計算すると、年2万3千円から4万1千円まで違う

ここまでの金額は、目安単価31円/kWhで計算したものです。ただしこの31円は全国・全使用量帯をならした概算で、自分がいま払っている単価とは限りません。従量電灯は使うほど1kWhあたりの単価が上がる3段階制で、しかも各段の単価は電力会社ごとに違います。

先に断っておくと、大手電力の従量電灯はエリアごとに決まっているので、この地域差そのものは自分で選べるものではありません。ここで見てほしいのは、31円/kWhという概算が、自分の地域ではどれだけずれるかです。

家電の電気代の計算に広く使われている31円/kWhは、公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会(家電公取協)が定める電力料金目安単価です。同協議会は「電力取引報」(経済産業省 電力・ガス取引監視等委員会 公表)における全小売電気事業者の販売電力量・販売額の集計値などをもとに算出したと説明しており、現在の値は令和4年7月22日に改定された31円/kWh(税込)です。出典: 家電公取協「よくある質問Q&A」Q7(2026-08-29 取得)。

つまり31円/kWhは、全小売電気事業者の販売実績をならした平均の単価です。一方でエアコンの上乗せ分にかかるのは、平均ではなく自分が到達している段の単価です。性質が違うものなので、ずれるのは当然といえます。

エアコンの上乗せ分には、いちばん高い段の単価がかかる

エアコンの電気代は、ゼロから発生するものではありません。冷蔵庫や照明ですでに使っている量に、上乗せされる形で乗ります。だから追加分に効くのは平均の単価ではなく、自分がいま到達している段の単価です。

大手10社の従量電灯では、300kWhを超えた分から第3段の単価になります(北海道電力のみ280kWh超)。

エアコンを使う月に、もともとの使用量と合わせてこの境目を超えるなら、超えた分は第3段で計算されます。年858kWhのうち暖房が607kWhを占めるので、冬はこの状態になりやすいところです。

エリア別に見た、エアコン1台の年間電気代

2.8kW(10畳前後)の代表機種が1年で使う858kWhを、各社の第3段単価で金額にすると次のようになります。

エリア会社第3段の単価年858kWhの電気代
九州 九州電力 26.97円/kWh 23,140円
関西 関西電力 28.59円/kWh 24,530円
中部 中部電力ミライズ 28.62円/kWh 24,556円
北陸 北陸電力 36.46円/kWh 31,283円
東北 東北電力 40.32円/kWh 34,595円
東京 東京電力エナジーパートナー 40.49円/kWh 34,740円
四国 四国電力 40.78円/kWh 34,989円
中国 中国電力 41.55円/kWh 35,650円
北海道 北海道電力 45.70円/kWh 39,211円
沖縄 沖縄電力 47.72円/kWh 40,944円

各社公式の従量電灯の単価(税込・本体単価のみ)から当サイトで計算した金額です。燃料費調整額と再生可能エネルギー発電促進賦課金は含みません。単価は2026-07-31に改定の有無を確認しています。使用量は前掲の省エネ性能カタログの代表機種の値で、実際の家庭の実測値ではありません。

九州 23,140 関西 24,530 中部 24,556 北陸 31,283 東北 34,595 東京 34,740 四国 34,989 中国 35,650 北海道 39,211 沖縄 40,944 単位:円/年(858kWh・第3段単価・本体料金のみ)
いちばん安い九州の23,140円と、いちばん高い沖縄の40,944円では、年17,804円の開きがあります。同じエアコンを同じように使っての差です。

「31円/kWh」で概算すると、どれだけずれるか

10社の第3段単価は26.97円/kWhから47.72円/kWhまで開きがあり、中央値はおよそ40.4円/kWhです。目安の31円はこれより低いので、上乗せ分の計算に31円を使うと、多くのエリアで実際より安く出ます。前掲の年約26,600円という数字も、第3段で計算すると23,140円から40,944円の幅になります。

逆に、もともとの使用量が少なく、エアコンを使う月でも300kWhに届かない家庭なら、上乗せ分にかかるのは第2段の単価です。この場合の年間額は20,566円から39,245円で、第3段のときより安くなります。1人暮らしや日中に人がいない家はこちらに近くなります。

正確に出したいなら、検針票にある自分の単価を使ってください。エリアごとの料金差そのものは電気代の計算方法で、月300kWhを使ったときの請求額全体として比べています。このページは、そこにエアコンの分がいくら上乗せされるかを見ています。

エアコンの電気代はどう決まるか

エアコン1台の電気代は、消費電力(W)÷1000×使用時間(h)×目安単価31円/kWhで出せます。消費電力600Wのエアコンを1日8時間動かすと、600÷1000×8×31でおよそ149円/日。1ヶ月なら約4,460円という見当です。

ただし、ここに一つ落とし穴があります。エアコンの消費電力は一定ではありません。運転開始直後、部屋を設定温度まで一気に動かす立ち上がりで電力をいちばん食い、設定温度に近づくとぐっと下がります。

つまりオンオフを繰り返すたびに、この「立ち上がりのひと踏ん張り」の電力が何度もかかることになります。後で出てくるつけっぱなし論争も、結局はこの特性が出発点です。

消費電力 時間 つけっぱなし こまめに消す 立ち上がり 消すたびに山が戻る
運転開始直後に電力をいちばん使い、設定温度に近づくと下がります。こまめに消すと、そのたびに立ち上がりの山が繰り返されます。
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夏冬の電気代が高いなら、プランの見直しを電話で(検針票の使用量を手元に)

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100Vと200V、電気代は変わるか

エアコンを買うときに迷いやすいのが、100Vの機種と200Vの機種です。「200Vのほうが電気を食いそう」と感じる人は多いのですが、メーカーの回答ははっきりしています。

三菱電機は公式のよくあるご質問で、電気代は消費電力で決まるため、消費電力が同じであれば同じと説明しています。消費電力は「電圧(V)×電流(A)」で決まるので、100Vで20A必要なエアコンを200V仕様にすると電流は半分の10Aで済み、どちらも2,000Wになる、という理屈です。

出典: 三菱電機「100V機種と200V機種では、どちらが電気代が安いですか?」(2026-08-22 取得)。同社は機種によっては電流値が半分にならない場合もある、とも注記しています。

ただし、電気代が同じでも必要な電流は変わります。同じ2,000Wでも、100V機なら20A、200V機なら10Aという計算になるためです。

他の家電と重なったときにブレーカーが落ちるかどうかは、契約方式や分電盤の回路の組み方にもよります。気になる場合は工事業者や契約先の電力会社に確認してください。契約アンペアの考え方は契約アンペアの選び方で整理しています。

なお200Vの機種を使うには、専用のコンセントと電圧の切り替え工事が必要になることがあります。買い替えで能力の大きい機種を選ぶときは、電気代よりもまず設置条件を確認してください。

エアコンを増やすときは、電気代とは別に契約アンペアも見る

「必要な電流が変わる」というのは、机上の話ではありません。東京電力が公表しているアンペアの目安では、冷房時おもに10畳用のインバータエアコンは6.6A(暖房)、5.8A(冷房)です。ただしこれは安定運転中の値で、立ち上がり時は暖房で20A、冷房で14Aまで上がります。

出典: 東京電力エナジーパートナー「主な電気機器のアンペアの目安」(2026-07-31 取得)。機種や部屋の広さで値は変わります。

この値は契約アンペアを選ぶための換算値で、回路に実際に流れる電流とは別のものです。それでも目安としては、暖房のエアコンを2台同じタイミングで立ち上げると、契約アンペア換算で40A相当に届きます。30A契約なら、他の家電を足すまでもなく上限に触れる水準です。

ただし実際にブレーカーが落ちるかどうかは、機器の実消費電力、分電盤の回路の分かれ方、単相3線式での相の配分によって変わります。ここで見てほしいのは「エアコンは1台でも契約アンペアをかなり使う機器で、2台目を入れるときは契約の余裕を確かめたほうがいい」という点です。

200Vの機種なら、同じ消費電力でも計算上の電流は小さくなります。ただし前掲の三菱電機の注記のとおり機種によっては半分にならないこともあり、配線や回路の組み方でも余裕は変わるので、200Vにすれば必ず解決するとは言えません。

契約アンペアを上げる手もありますが、上げたぶん基本料金が毎月かかります。どちらが自分に合うかは契約アンペアの選び方で、10Aごとの差額と同時使用の目安をまとめています。

つけっぱなしとこまめ消し、どちらが安い

では本題の、つけっぱなし論争です。「エアコンはつけっぱなしのほうが安い」とよく言われますが、これは半分正解で半分は言い足りていません。正しくは、季節・時間帯と外出の長さしだい。立ち上がりに電力を食う特性はどの季節も共通でも、メーカー(ダイキン)の検証では夏と冬で傾向が分かれています。

条件つけっぱなし と こまめ消しの比較
短い外出(30分程度)つけっぱなしが有利なことが多い(再起動の立ち上がり電力を避けられる)
夏の日中30分程度ならつけっぱなしが有利
夏の夜間・数時間の不在こまめに消すほうが安いことがある
冬短い外出はつけっぱなしが有利。長時間の外出・就寝まで含むと消すほうが安い場合も

出典: ダイキン工業「エアコンの電気代を節約する方法」(2026-08-29 取得)。同社は「30分程度の外出なら、一度オフするよりつけっぱなしのほうが節約につながる結果になった」としています。特定の機種と環境での比較で、機種・外気温・断熱性能により結果は変わるため、上表は傾向の目安です。

たとえば在宅勤務で、席を立つたびにこまめに消している人。これをつけっぱなしに切り替えるだけで、かえって電気代が下がることもあります。逆に夜つけっぱなしで寝るなら、タイマーで明け方に切れる設定にしておくと、効きすぎる必要のない時間帯の電力をカットできます。

除湿(ドライ)と冷房の電気代の違い

「冷房より除湿のほうが安いでしょ」。これもよくある誤解で、実は除湿の方式によって話が逆転します。自分のエアコンがどちらの方式かで、得な使い方ががらりと変わるのです。

方式しくみ冷房との電気代比較
弱冷房除湿弱めの冷房で冷やしながら除湿する冷房と同等か、やや安い
再熱除湿冷やした空気を温め直してから戻す冷房より高い(温め直しに電力を使う)

やっかいなのは、湿度だけ下げたい梅雨時です。「除湿なら安いはず」と再熱除湿を回し続けると、温め直しの電力ぶん、むしろ冷房より高くつくことがあります。じめじめを安く解消したいなら、設定温度を高めにした冷房か、弱冷房除湿を。自分のエアコンの方式は、取扱説明書やメーカーサイトで確認できます。

電気代が高い理由を見る 原因の切り分けと今すぐできる対処法

設定温度・扇風機併用で下げる

設定温度の調整は、手軽に効果が出やすい節約です。冷房は設定温度を1度上げると約13%、暖房は1度下げると約10%、消費電力が変わるのが目安です(出典: 環境省 家庭部門のCO2排出実態統計調査、2026-06-09 取得)。

夏 差 7度 外35度 → 冷房28度 冬 差 15度 外5度 → 暖房20度
エアコンはこの差を埋めるために電力を使います。同じ「快適な室温」にするのでも、冬は夏の倍以上の温度差を埋める必要があります。

環境省は室温を夏28度・冬20度にすることを目安として推奨しています。ただしこれは室温の目安で、エアコンの設定温度そのものではありません。外気温や部屋の特性によって、必要な設定温度は変わります。

「1度で何%」だけだと金額の実感が湧きにくいので、資源エネルギー庁が公表している試算も並べておきます。この条件では、同じ1度でも冬のほうが節約額が大きく出ています。

やり方年間の削減量年間の節約額
冷房の設定温度を27度→28度30.24kWh約940円
暖房の設定温度を21度→20度53.08kWh約1,650円
冷房を1日1時間短くする18.78kWh約580円
暖房を1日1時間短くする40.73kWh約1,260円

削減量の出典: 資源エネルギー庁「省エネ性能カタログ2025年版」(2026-08-22 取得)。設定温度の2項目は、冷房が外気温31度で27度→28度、暖房が外気温6度で21度→20度、いずれも2.2kWのエアコンを1日9時間使用した場合の試算です。下2項目は、それぞれ1日1時間短縮した場合の試算です。

金額は削減量を31円/kWhで換算したもので、カタログ掲載額(27円/kWhで算出)とは一致しません。

設定をゆるめても快適さを保つコツが、扇風機やサーキュレーターの併用です。冷たい空気は下に、暖かい空気は上にたまります。だから空気を回してやると部屋の温度ムラが消え、設定温度を多少上げ下げしても体感が変わりにくくなります。扇風機の電気代は1時間1円前後。エアコンの設定を無理なく1〜2度ゆるめられるなら、差し引きで電気代を下げられる可能性があります。

窓用エアコン(ウインドエアコン)の電気代

壁に穴を開けずに窓枠へ取り付けるタイプのエアコンです。工事が要らず自分でも設置できるため、賃貸や一時的な部屋で選ばれます。

電気代の考え方は壁掛けと同じで、定格消費電力から計算できます。

タイプ(コロナの例)消費電力1時間の目安1日8時間
冷房専用16タイプ 4〜6畳(50Hz)550W約17円約136円
冷房専用16タイプ 4.5〜7畳(60Hz)635W約20円約157円
冷房専用18タイプ 4.5〜7畳(50Hz)595W約18円約148円
冷房専用18タイプ 5〜8畳(60Hz)700W約22円約174円
冷暖房兼用 冷房時(50Hz・4.5〜7畳)640W約20円約159円
冷暖房兼用 暖房時(50Hz・4〜5畳)630W約20円約156円

数字だけ見ると、壁掛けの6畳用と大きくは変わりません。

ただし窓用の仕様は定格消費電力での表記が中心で、壁掛け機のような「インバーター」と明記された可変能力の表記にはなっていない機種が多くなっています。設定温度に達したあとの出力の絞り方が壁掛け機ほど細かくないぶん、実際に使う電力量は機種・外気温・運転の入り切りで変わります。

カタログの数字だけで判断せず、使う時間帯と部屋の条件も合わせて考えてください。

カタログの「期間消費電力量」をそのまま比べてはいけない

省エネ性能を比べるときによく使われる「期間消費電力量」ですが、冷房専用の窓用エアコンは、算出している期間そのものが違います。ここを見落とすと、窓用のほうが省エネだという逆の結論になってしまいます。

たとえばコロナの冷房専用16タイプは期間消費電力量350/400kWh、18タイプは384/432kWhですが、同社の冷暖房兼用機は1,316/1,480kWhです。桁が違って見えるのは、暖房期間を含むかどうかの影響が大きいためです。

ただし公表仕様からは冷房分と暖房分の内訳が分からず、能力や性能の差も含まれます。この数字だけで省エネ性を比べることはできません。

窓用と壁掛けを比べたいときは、定格消費電力と、実際に使う時間で見積もるほうが実態に近くなります。

消費電力と期間消費電力量はコロナ「ウインドエアコン 冷房専用シリーズ」および同「冷暖房兼用タイプ」の公表仕様(JIS C 9612:2013)、期間消費電力量の算出条件はハイアール「エアコンの性能表示について」によります(いずれも 2026-08-06 取得)。金額は目安単価31円/kWhでの概算です。

エアコンの電気代を下げるコツ

設定温度や使い方のほかにも、効きやすいポイントがいくつかあります。

よかれと思ってやっていることが、逆効果になっていることがある

ダイキンが全国527名を対象に行った調査では、約6割(59.2%)が夏のエアコンの節電方法を誤解していました。もっとも多かった誤解は「風量はできるだけ弱で使う」で26.5%です(誤解ランキングの集計はn=510)。同社はこうした「勘違い節電術」を実際に測っています。日中11時間(8:00〜19:00)の消費電力量です。

比べたもの消費電力量(11時間)少なかったほう
風量
弱 / 自動
3.85kWh / 2.79kWh 自動(約28%少ない)
風向
ななめ下 / 水平
3.76kWh / 2.77kWh 水平(約26%少ない)
室外機の濡れタオル
あり / なし
3.87kWh / 2.77kWh なし(約28%少ない)

出典: ダイキン工業「エアコン冷房で誤解の多い4つの節電術を検証せよ!」(2026-08-29 取得)。神奈川県横浜市の鉄筋コンクリート造6階建ての2階で、2023年7〜8月に実施されたものです。各比較は別々の日に行われており、設定温度をその日の予想最高気温マイナス8℃としているため、比べている2条件の設定温度は1℃違います(26℃と27℃)。厳密な対照実験ではないので、数値そのものより傾向として読んでください。機種・住宅・外気温で結果は変わります。

風量を弱くすると、室内機の熱交換器を通る空気が減り、部屋が涼しくなるまで時間がかかります。その間、消費電力の約8割を占める圧縮機が働き続けるので、かえって電気を使います。

風向を下に向けたときは、床付近だけが冷えて天井付近に暖気が残ります。エアコンは高い位置にあるセンサーで室温を判断するため、「まだ冷えていない」と受け取って余分に運転してしまいます。

いずれも、前に見た「立ち上がりで電力を食う」という特性の延長線上にあります。風量や風向をいじって出力を絞るより、エアコンに任せて早く設定温度に届かせるほうが、結果的に使う電力は少なくなります。

この検証での差は1日あたり1.06kWh。東京電力の第3段単価40.49円/kWhで計算すると1日約43円、冷房を使う3か月(90日)なら約3,900円にあたります。ただし2つの条件は別々の日に測られていて設定温度も1℃違うため、これは風量だけで生まれる差額ではありません。この程度の幅が動きうる、という読み方をしてください。

暑いときは、設定温度を下げるより風量を強くする

冷房中でも暑く感じたとき、設定温度を1℃下げる人は多いはずです。同じ検証では、真夏の日中(13時〜15時)に設定温度を1℃下げた場合が1.13kWh、風量を「強」にした場合が0.52kWhで、風量を強くするほうが消費電力量はおよそ半分でした。こちらも別々の日の比較で、基準の設定温度自体も26℃と28℃で違います。

理由は上と同じ構造です。設定温度を下げると、エアコンはより多くの熱を集めようとして圧縮機の運転を強めます。一方、風量を上げても増えるのはファンの電力だけで、圧縮機が使う電力に比べればわずか。体感温度は室温だけでなく気流でも変わるので、風を強くすれば涼しく感じられます。

室外機に濡れタオルは、風通しを妨げると逆効果

室外機を冷やせば効率が上がる、という発想からの節電術ですが、上の表のとおり濡れタオルを載せたほうが消費電力量は多くなりました。タオルが室外機側面に垂れ下がり、吸込口や吹出口をふさいでしまうためです。乾いて垂れ下がるとふさぐ範囲が広がり、さらに効率が落ちます。落下や、重さによる変形の心配もあります。

室外機まわりで効くのは、空気の流れを妨げない方法です。日陰を作る、周辺に打ち水をする、吹き出し口の前に物を置かない。目的は「室外機を濡らすこと」ではなく「熱交換器まわりの温度を下げること」なので、そこを妨げてしまっては本末転倒になります。

使い方を見直しても夏冬の電気代が高いと感じるなら、契約プランそのものが生活に合っていない可能性もあります。エアコンの使用量が増える時期だけ電気代が跳ね上がる場合は、料金プランや契約アンペアの見直しもあわせて検討してください。電気代の原因の切り分け方は、電気代が高い理由のページで解説しています。

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よくある質問

Q: エアコンの電気代は1時間でいくら?

A: 消費電力と設定温度・外気温で変わりますが、目安は冷房で1時間あたり約15〜30円、暖房で約20〜40円。暖房のほうが高くなりやすいのは、外気温と室温の差が冬のほうが大きく、より多くの電力を使うためです。計算式は「消費電力(W)÷1000×1時間×単価」です。ここで使っている31円/kWhは家電公取協が定める全国の目安単価で、実際に請求で使われる単価は電力会社と使用量の段階によって変わります。

Q: エアコンの電気代は住んでいる地域で変わる?

A: 変わります。大手電力10社の従量電灯で、300kWhを超えた分にかかる第3段の単価は26.97円/kWhから47.72円/kWhまで開きがあります。2.8kWの代表機種が1年に使う858kWhで計算すると、九州の約23,140円から沖縄の約40,944円まで、年17,804円の差です。大手電力の料金はエリアごとに決まっているのでこの地域差は選べませんが、家電の電気代でよく使われる31円/kWhという目安が自分の地域ではどちらにずれるかを知っておくと、概算の精度が上がります。

Q: エアコンはつけっぱなしとこまめに消すのどちらが安い?

A: 短い外出(30分程度)なら、つけっぱなしのほうが安いことが多めです。立ち上がり(室温を設定温度まで動かすとき)に最も電力を多く使うのが理由。ただしメーカー(ダイキン)の検証では、夏は日中なら30分程度の外出はつけっぱなしが有利でも、夜間は有利な時間が短く、長い不在は消すほうが安くなります。冬も短い外出はつけっぱなしが有利ですが、長時間の外出や就寝まで含めると消すほうが消費電力量が小さい場合があります。機種・外気温・断熱でも差が出るため、長い不在は消す、を基本に使い分けてください。

Q: 除湿(ドライ)と冷房はどちらが電気代が安い?

A: 家庭用エアコンの除湿は主に弱冷房除湿と再熱除湿の2方式があり(機種により別方式もあります)、電気代は方式で逆転します。弱冷房除湿は冷房と同じく冷やして除湿するため、冷房と同等かやや安め。一方の再熱除湿は、いったん冷やした空気を温め直してから戻すため、冷房より電気代は割高になりがち。自分のエアコンがどちらの方式かは、取扱説明書やメーカーサイトで確認できます。じめじめする時期に安く除湿したいなら、設定温度を高めにした冷房も選択肢です。

Q: エアコンの設定温度を1度変えると電気代はどれくらい変わる?

A: 冷房は設定温度を1度上げると約13%、暖房は1度下げると約10%、消費電力が変わるのが目安です(環境省)。夏28度・冬20度は「室温」の目安で、エアコンの設定温度そのものではありません。設定を控えめにしたうえで、扇風機やサーキュレーターで空気を回すと、体感温度を保ったまま電気代を下げられます。

Q: 窓用エアコン(ウインドエアコン)の電気代はいくら?

A: コロナの公表仕様では、冷房専用16タイプの消費電力が50Hzで550W、60Hzで635Wです。目安単価31円/kWhなら1時間あたり約17〜20円、1日8時間で約136〜157円の見当になります。なお冷房専用機のカタログにある「期間消費電力量」は冷房期間だけで算出されているため、冷暖房の両期間で算出する壁掛けエアコンの数値とそのまま比べることはできません。

Q: 古いエアコンは電気代が高い?買い替えると下がる?

A: 10年前のエアコンは、最新の省エネモデルと比べて消費電力が大きいことが多く、夏冬に長く使う家庭ほど電気代の差は大きめ。買い替えには費用がかかるものの、使用時間が長い世帯では電気代の差で本体価格を取り戻せる場合もあります。あわせて契約プランを見直すと、生活パターンによっては夏冬の電気代を抑えられる可能性があります。

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