新電力が倒産・撤退したら電気は止まる?最終保障供給と切替の流れ
更新日:
契約先の新電力から「供給を終了します」という通知が届いたとき、まず知っておきたいのは、放っておいても電気が自動でずっと使えるわけではない、ということです。送配電網は維持されるので即停電にはなりませんが、当面つなぐ「最終保障供給」はあくまで一時的な受け皿で、通知された期限までに自分で次の契約先を選ばないと、最終的には供給が止まります。この記事は、その通知が来てから何を・いつまでにすればよいかという実務の手順に絞って整理しました。新電力に向くかどうかの不安そのものは新電力はやめとけ?で扱っています。
この記事のまとめ
- 倒産・撤退しても送配電網は維持されるため、即停電にはならない
- 通知が来たら、切替期限と供給終了日(別の日付のことがある)をまず確認
- 最終保障供給は自動で恒久化しない一時的なつなぎ。割高めに設定される場合がある
- 放置すると最終的に供給が止まることがあるため、期限を待たず早めに次の契約先へ申し込む
- 特定の会社の倒産可能性は断定できない。仕組みを知って過度に不安にならず選ぶ
倒産しても即停電にはならない理由
契約先の小売電気事業者(新電力)が倒産・撤退しても、すぐに停電することはありません。理由は、電気を家庭まで届ける送配電網が、契約先とは別に維持されているためです。
- 送配電網は地域の送配電事業者が運用しており、小売会社の経営状況とは切り離されている
- そのため、契約先が変わったり無くなったりしても、電気の供給はすぐには止まらない
- 切替先が決まっていない間は、つなぎとして「最終保障供給」が用意されている
- 停電時の復旧も送配電事業者が担うため、契約先の有無による差はない
「倒産=即停電」というイメージを持つ方は多いですが、実際にはセーフティネットが用意されています。大切なのは、最終保障供給はあくまで一時的なつなぎであり、自分で次の契約先を選ぶ手続きが必要、という点を知っておきましょう。
最終保障供給とは
最終保障供給は、契約先が見つからない需要家のために、地域の送配電事業者が一時的に電気を供給するセーフティネットの制度です。新電力の撤退などで急に契約先がなくなっても電気が止まらないよう用意されています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 提供する主体 | 地域の送配電事業者 |
| 役割 | 契約先が見つかるまでのつなぎ(セーフティネット) |
| 料金 | 通常プランより割高めに設定される場合がある(市場価格に連動する仕組み) |
| 位置づけ | 恒久的な契約ではなく、一時的な措置 |
最終保障供給は「電気を止めないための一時的な受け皿」であって、長く使い続けることを前提にした料金ではありません。早めに新しい契約先を選ぶことが前提でしょう。
通知が来てからの手順
撤退・供給終了の通知が届いたら、まず通知に書かれた日付を2つ確認します。1つは「いつまでに新しい契約先へ切り替える必要があるか」という切替期限、もう1つは「現在の契約での供給がいつ終わるか」という供給終了日です。この2つを取り違えると、まだ余裕があると思っているうちに供給終了日を迎えてしまうことがあります。
| 確認・行動 | 内容 |
|---|---|
| 切替期限を確認 | いつまでに次の契約先へ申し込む必要があるか。通知の本文に記載される |
| 供給終了日を確認 | 現在の契約での供給が止まる日。切替期限とは別の日付のことがある |
| 新しい契約先を選んで申し込む | 使用量・地域・条件に合う電力会社へ、検針票や供給地点特定番号をもとに申し込む |
| 間に合わないときの受け皿 | 切替先が未定のままなら最終保障供給でつなげるが、一時的・割高めの措置 |
注意したいのは、最終保障供給は自動で恒久的に続く契約ではないことです。あくまで「契約先が見つかるまで」のつなぎなので、切り替えずに放置すると、最終的には供給が止まる可能性があります。早めに申し込むほど割高めの期間も短くて済むため、通知が来たら供給終了日を待たずに動くのが安全です。
最終保障供給の料金の注意点
最終保障供給は便利なセーフティネットですが、料金面では注意が必要です。あくまでつなぎの位置づけのため、通常のプランとは料金の考え方が異なります。
- 通常の料金プランより割高めに設定される場合がある
- 市場価格に連動する仕組みのため、状況によって負担が変わることがある
- 長く使い続けることを前提にした料金ではない
- 割高めの期間を短くするためにも、早めに新しい契約先を選ぶのが望ましい
撤退が相次いだ経緯(背景)
新電力の倒産・撤退が話題になった背景には、燃料価格の高騰があります。2022〜2023年ごろ、燃料価格や卸電力市場の価格が大きく上がり、新電力の撤退や新規受付の停止が相次いだと報じられました。
とくに、市場価格に連動するプランや、燃料費調整額に上限のないプランは、燃料高のしわ寄せを受けやすい構造でした。こうした経緯から「新電力は不安」というイメージが広がりましたが、どの会社が今後どうなるかを断定することはできません。重要なのは、万一の撤退でも最終保障供給があるという仕組みと、料金の仕組みを理解して選ぶことです。市場連動型の詳細は市場連動型プランとは?で解説しています。
過度に不安にならないための備え
将来の倒産を確実に見分ける方法はなく、特定の会社の倒産可能性を断定することもできません。そのうえで、一般的な備えとして確認しておきたい点を整理します。
- 市場連動型プランかどうか(高騰リスクの有無)
- 燃料費調整額に上限があるか
- 問い合わせ窓口やサポート体制
- 料金の安さだけで選んでいないか
- 万一の撤退でも最終保障供給で即停電にはならない、という仕組みの理解
当サイトは、特定の会社を順位づけして推したり、特定の会社の倒産可能性を名指しで指摘したりはしません。景表法上も「最安」「No.1」は実証データなしには使えない表現です。仕組みを理解したうえで、自分の使い方に合う一社を選んでください。向き不向きの判断軸は新電力はやめとけ?、切り替えの流れは電力会社の乗り換え方法が参考になります。
新しい電力会社への切り替えを電話相談 受付時間 9:00〜21:00 | 取次窓口よくある質問
Q: 契約している新電力が倒産したら電気は止まりますか?
A: すぐには止まりません。電気を届ける送配電網は、契約先の小売電気事業者が倒産・撤退しても維持されるため、いきなり停電することはありません。切替先が決まっていない場合は、当面「最終保障供給」という送配電事業者のセーフティネットで電気を使えます。ただしこれは一時的な措置のため、通知された期限までに、自分で新しい契約先を選んで申し込みましょう。
Q: 最終保障供給とは何ですか?
A: 最終保障供給とは、契約先が見つからない需要家のために、地域の送配電事業者が一時的に電気を供給するセーフティネットの制度です。新電力の撤退などで急に契約先がなくなっても電気が止まらないよう用意されています。あくまでつなぎの措置で、料金は通常のプランより割高めに設定されることも。市場価格に連動する仕組みのため、状況によって負担が変わる点にも注意しておきましょう。
Q: 撤退の通知が来たら、いつまでに何をすればいいですか?
A: 通知に書かれた期限までに、新しい電力会社を選んで申し込むのが基本です。早めに切り替えるほど、最終保障供給の割高めの料金で過ごす期間を短くできます。手順としては、現在の検針票やマイページで使用量や供給地点特定番号を確認し、新しい会社に申し込みます。期限を過ぎても無契約のままだと、最終的に供給が止まる可能性があるため、通知が来たら早めに動いてください。
Q: 最終保障供給の料金は高いのですか?
A: 通常の料金プランより割高めに設定される場合があります。最終保障供給は「契約先が見つかるまでのつなぎ」という位置づけのため、長く使い続けることを前提にした料金ではありません。市場価格に連動する仕組みで、状況によって負担が変わることもあります。割高めの期間を短くするためにも、最終保障供給に切り替わったら、できるだけ早く新しい契約先を選ぶことをおすすめします。
Q: 倒産しない新電力を見分けることはできますか?
A: 将来の倒産を確実に見分ける方法はありません。特定の会社の倒産可能性を断定することもできません。一般的な備えとしては、市場連動型プランかどうか、燃料費調整額に上限があるか、サポート体制などを確認し、料金の安さだけで選ばないことが挙げられます。また、万一の撤退でも最終保障供給があるため即停電にはならない、という仕組みを知っておくと、過度に不安にならずに選べます。
関連ページ
電気代を比較して選ぶ