引越しの電気手続き|使用停止・開始の流れと必要なもの・タイミング
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引越しの電気手続きは、難しく考える必要はありません。やることは「旧居の使用停止」と「新居の使用開始」の2つだけです。この記事では、いつまでに何を連絡するか、必要なもの、立会いの要否を整理し、引越しのタイミングで電力会社を見直す方法までまとめました。手続きの数値や制度は出典を明示しています。
この記事のまとめ
- やることは旧居の「使用停止」と新居の「使用開始」の2つ
- 連絡の目安は引越しの1〜2週間前(Webの受付期間は会社・エリアで異なる)
- 必要なのは住所・引越し日・名義。供給地点特定番号があるとスムーズ
- 電気は原則立会い不要(スマートメーターは遠隔で開始・停止)
- 引越し先でも電力会社・プランは自由に選べる(見直しの好機)
引越しの電気手続きは停止と開始の2ステップ
引越しの電気手続きは、次の2つに分けて考えると分かりやすくなります。旧居で使っていた電気を止める「使用停止」と、新居で電気を使い始める「使用開始」です。同じ電力会社のエリア内で引越すなら、1回の連絡で両方をまとめて申し込めることも多くなっています。
引越しは、電力会社や料金プランを見直す数少ないチャンス。新居では今までと違う会社を選んでも構いません。まず手続きの流れを押さえ、あわせてプランの見直しも考えてみてください。
いつ何をする(全体スケジュール)
連絡が遅れると、入居日に電気がつかない・繁忙期で希望日に間に合わないといったことが起きます。早めに動くのが安心です。
| 時期 | やること |
|---|---|
| 引越しの1〜2週間前 | 旧居の使用停止と新居の使用開始を申し込む(まとめて可の会社も多い) |
| 〜数日前 | 新居の電力会社・プランを決める(見直すならこのタイミング) |
| 引越し当日(旧居) | 退去時にブレーカーを切る。立会いは原則不要 |
| 引越し当日(新居) | ブレーカーを上げて通電を確認。つかなければ開始手続きを再確認 |
Webの受付期間は会社・エリア・申込内容で異なります(例: 東京電力エナジーパートナーは原則当日〜31日間、関西電力は30日前〜前日)。引越し日が決まったら早めの確認がおすすめです(出典: 東京電力エナジーパートナー 引越しのお手続き、2026-06-06 取得)。
旧居:使用停止の手順
旧居の電気は、今契約している電力会社に「使用停止」を連絡します。新しい会社ではなく、現在の契約先が窓口です。
- 連絡先は、検針票や請求書に書かれている現在の電力会社
- 伝えるのは、住所・契約名義・停止したい日(引越し日)・連絡先
- 電気は停止日まで使え、停止日に供給が止まる
- 料金は日割りで精算され、最終分は登録の支払い方法か新住所への請求で清算する
新居:使用開始の手順
新居の電気は、契約したい電力会社に「使用開始」を申し込みます。地域の大手をそのまま使うか、別の会社を選ぶかはここで決めます。
- Webか電話で、新居の住所・契約名義・使用開始日・連絡先を伝えて申し込む
- 入居後にブレーカーを上げ、通電を確認する
- スマートメーターなら遠隔で開始されるため、立会いは原則不要
- 申込が済んでいないと通電しないことがあるため、入居前に手続きを終えておく
手続きに必要なもの
申込時にそろえておくと、手続きがスムーズに進みます。番号が分からなくても、住所と名義で手続きできる会社がほとんどです。
| 必要なもの | 補足 |
|---|---|
| 現在・新居の住所 | 停止と開始の両方で使う |
| 引越し日 | 停止日と使用開始日 |
| 契約名義・連絡先 | 本人確認のため |
| お客さま番号 | 検針票・マイページで確認 |
| 供給地点特定番号(22桁) | 使用場所ごとの番号。検針票やWebで確認できる |
供給地点特定番号は、電気の使用場所を特定するために使用場所単位で設定された22桁の番号で、契約先を変える際に使います。検針票・マイページ・Web検針票などで確認できます(出典: 東京電力エナジーパートナー よくあるご質問、2026-06-06 取得)。
立会いは必要?
電気の使用開始・停止は、原則として立会いが不要です。スマートメーターが設置されていれば、送配電会社が遠隔で開始・停止を行うためです。
- スマートメーター設置済み: 遠隔で対応するため立会いは基本不要
- メーターの設置場所やオートロック等の事情で、立会いが必要なケースもある
- ガスの開栓は立会いが必須なので、電気とは別に予約する
立会いの要否は設備状況により異なります(例: 東京電力エナジーパートナー よくあるご質問、2026-06-06 取得)。
引越し当日にやること
申し込みさえ済ませてあれば、当日にすることはごくわずかです。旧居を出るときと新居に着いたときで、それぞれ押さえておきましょう。
旧居を出るとき
- 荷物を運び出したら、分電盤のブレーカーをすべて「切」にする
- 照明・エアコンなど、備え付けの機器の電源が切れているか見て回る
- スマートメーターの物件は遠隔で停止されるが、安全のためブレーカーは切っておく
新居に着いたら
入居時はブレーカーが「切」になっていることがほとんどです。分電盤には一般的に、アンペアブレーカー・漏電遮断器・配線用遮断器(部屋ごとのブレーカー)の3種類があり、左からこの順に並んでいることが多くなっています。ただし配置は分電盤によって異なるので、実際の表示を見て確かめてください。契約内容によってはアンペアブレーカーが取り付けられていないこともあり、その場合は漏電遮断器から入れます。
- アンペアブレーカーを「入」にする(無い場合は次へ)
- 漏電遮断器を「入」にする
- 配線用遮断器を、ひとつずつ「入」にする
これで照明がつけば完了です。もしブレーカーをすべて上げても電気がつかないときは、原因の切り分けと対処を電気の即日開通で解説しています。
分電盤の構成とブレーカーの操作手順は、東京電力パワーグリッド「漏電ブレーカーが落ちる原因と対処方法」および中部電力パワーグリッド「ブレーカーの操作方法」によります(2026-08-04 取得)。漏電遮断器が繰り返し切れる場合は自分で対処せず、電気工事店へ相談してください。
電気代の日割り精算(月の途中で引越すとき)
月の途中で引越しても、電気代は使った日数分だけの精算になります。旧居は使用停止日まで、新居は使用開始日からの日割りで計算されるため、引越し月に両方の満額を払うことはありません。
- 旧居:前回の検針日から使用停止日までの使用量で精算。基本料金も日数に応じて日割りになる
- 新居:使用開始日から最初の検針日の前日までの使用量で計算され、初月から請求が始まる
- 最終分の支払いは、登録済みの支払い方法か、新住所へ届く請求書で清算する
停止の連絡を忘れると、退去後も旧居の基本料金がかかり続けることがあります。日割りで損をしないためにも、使用停止は引越し前に必ず申し込んでおきましょう。
引越し日は、旧居と新居のどちらで数えられるのか
「引越し当日は旧居と新居の両方で基本料金がかかるのでは」と気になるところです。約款では、基本料金などを日割りするときの対象日数について、使用開始日は含め、停止日は含めないと決められています。旧居の電気そのものは停止日の当日まで使えますが、基本料金を日割りする日数には停止日を数えません。つまり日数の上では、引越し日は新居側で数えることになります。
引越した月は、安い単価の枠も日数分に縮む
見落とされがちなのが、段階制の料金プランで使う「単価が安い枠」も日割りされる点です。従量電灯は使用量が増えるほど単価が上がる三段階になっていて、最初の120kWhまでがいちばん安い単価(第1段階)です。ところが日割りの月は、この120kWhという枠自体が日数の割合で縮みます。
たとえば検針期間30日のうち10日ぶんだけ使った月は、第1段階が適用される電力量は120kWhではなく、その3分の1の40kWhになります。使った量が少なくても、1kWhあたりの平均単価は普段より高く見えることがあるわけです。引越し月の請求に「日割りのはずなのに割高では」と感じたときは、この仕組みが関係していないか確かめてみてください。実際の請求額は燃料費調整額や再生可能エネルギー発電促進賦課金の影響も受けるため、内訳は検針票で確認するのが確実です。
日割りの対象日数の数え方と、基本料金・第1段階料金適用電力量の日割り算式は、東京電力エナジーパートナー「特定小売供給約款」(2026年4月1日実施)26(日割計算)および別表6(日割計算の基本算式)によります(2026-08-04 取得)。考え方は各社おおむね共通ですが、細かな扱いは契約先の約款で確認してください。
手続きにかかる費用
大手電力の一般的な家庭向け契約では、引越しに伴う使用停止・使用開始の申し込み自体に手数料を設けていないのが一般的です。ただし会社やプランによって扱いは異なり、状況によって費用が生じる場合もあります。
- 引込線の新設や計器の取り付けなど、送配電側の工事が必要になるとき(新築・長期間電気を止めていた物件など)は、工事費の負担を求められることがある
- 申し込んだあとに自分の都合で取り消したり内容を変えたりして、すでに費用が発生していた場合は、その実費を求められることがある
- いま契約しているプランに解約金や契約期間の定めがある場合。ただし引越しに伴う解約では解約金を求めない会社・プランもある
引越しが延期になりそうなときは、申込を放置せず早めに日程変更を伝えておくのが確実です。工事の手配が進む前であれば、費用が発生することはまずありません。
工事費の負担と、申込取消・変更時の実費の扱いは、東京電力エナジーパートナー「特定小売供給約款」(2026年4月1日実施)46(工事費負担金等相当額の申受け等)によります。同社は期中解約金について「プランの変更や引越しのお申込みをいただき需給契約を解約する場合も、期中解約金を申し受けません」としています(引越しのお手続き、いずれも 2026-08-04 取得)。費用や解約金の扱いは契約先によって異なるため、申込時に確認してください。
いま使っているプランが、新居では契約できないことがある
引越しの手続きは、契約をそのまま持ち運ぶ「引き継ぎ」ではなく、旧居の契約を終えて新居であらためて結ぶ「新規契約」として扱われます。ここに、意外と知られていない落とし穴があります。契約先によっては、すでに新規受付を終了したプランを使っていると、引越し先では同じプランを契約できません。
たとえば東京電力エナジーパートナーのオール電化向けプラン「電化上手」は、2016年3月31日で新規加入の受付を終了しています。いま契約している人はそのまま使い続けられますが、公式サイトには「転居先では新しいご契約となるため、ご利用いただけません」と明記されています。引越しをきっかけに、この割安な夜間料金のプランから外れることになるわけです。
同じことは他社でも起こりえます。数年以上前に契約したプランや、募集が終わったキャンペーン料金を使っている場合は、引越し先で選べるプランを先に確認しておくと安心です。とくにオール電化住宅やエコキュートを使っている家庭は、深夜の単価が変わると電気代への影響が大きくなります。
- いま契約しているプラン名を検針票やマイページで確認する
- そのプランが今も新規受付をしているか、契約先の料金ページで確かめる
- 受付が終わっていれば、新居で選べるプランのなかから比べ直す
「電化上手」の新規受付終了と転居先での取り扱いは、東京電力エナジーパートナー「電化上手」および同「『電化上手』にご加入のお客さまへ」によります(2026-08-04 取得)。受付を終了したプランの有無と扱いは会社ごとに異なります。
旧居と同じ電力会社を新居でも使うとき
引越し先でも今と同じ電力会社を続けたい場合、手続きが1回で済むことがあります。同じ会社の供給エリア内であれば、旧居の使用停止と新居の使用開始を、ひとつの申し込みでまとめて受け付けている会社が多いためです。
- 連絡は1回で済むことが多いが、旧居の停止日と新居の開始日は別々に伝える
- 契約は「引き継ぎ」ではなく、旧居の契約を終えて新居で結び直す形になるのが一般的
- そのため契約アンペアや料金プランは、新居の使い方に合わせて選び直せる
- 会員サイトのIDやポイントを引き継げるかは会社によって異なる
注意したいのは、同じ会社でも供給エリアをまたぐと続けられない場合があることです。エリアが変わるときの扱いは引越し先が違う電力エリアのときの注意で説明します。
なお、引越しは契約を結び直すタイミングにあたるので、同じ会社を続けるかどうかも含めて見直す機会になります。今の料金に納得しているならそのまま続ければよく、無理に変える必要はありません。
賃貸・マンションで先に確認しておくこと
賃貸物件では、入居者が自分で契約するとは限りません。契約の形によって手続きが変わるので、入居前に管理会社や大家さんへ確認しておくと安心です。
| 物件の形 | 手続き |
|---|---|
| 入居者が自分で契約する(多くの物件) | 自分で使用開始を申し込む。電力会社も自分で選べる |
| 建物が一括で受電している(高圧一括受電) | 建物単位の契約のため、入居者が電力会社を選べないことがある |
| 電気代が家賃や共益費に含まれる | 個別の契約が不要な場合がある。契約書で扱いを確認する |
高圧一括受電のマンションは、建物全体で一つの契約を結んでいるため、入居者が個別に電力会社を切り替えられない場合があります。内見や契約時に「電力会社は自分で選べますか」と一言確認しておくと、入居後に慌てずに済みます。
もうひとつよくあるのが、入居前から部屋の電気が使える状態になっているケースです。内見や引渡しのために通電されていることがありますが、その状態のまま使い続けてよいわけではありません。自分名義の契約が無いままだと、あとから精算や手続きの連絡が必要になります。入居が決まったら、電気がついているかどうかにかかわらず使用開始の申し込みをしておきましょう。
引越し先が違う電力エリアのときの注意
東京エリアから関西エリアへ、のように送配電エリアをまたいで引越すと、これまでの契約はそのまま引き継げません。旧居の契約を停止し、新居のエリアであらためて契約し直すことになります。同じ電力会社のサービスでも、エリアが変わると料金プランや提供の有無が変わる場合があるため、注意が必要です。
引越し先のエリアでどの会社・プランを選べるかは、入居前に確認しておくと安心です。メーターの種類による開通の仕方は電気の開通方法、当日中に電気が必要なときは電気の即日開通で解説しています。
引越しは電力会社を選べるタイミング
2016年の電力小売全面自由化により、引越し先でも電力会社と料金プランを自由に選べます(資源エネルギー庁)。新居で地域の大手をそのまま契約することもできますが、契約をいちから結ぶ引越しは、料金プランを見直す良い機会です。
新居の電気代の目安は電気代の平均、会社の選び方や切り替えの流れは電力会社の乗り換え方法、生活に合うアンペアは契約アンペアの選び方で確認できます。特定の会社をランキングで推すことはしません。条件を比べたうえで、自分の使い方に合う一社を選んでください。
新居の電気の開始・会社選びを電話相談 受付時間 9:00〜21:00 | 取次窓口 PR:新規開通・乗り換えの取次窓口(提携/解約や料金問合せは契約先へ)電気とガスをまとめて手続きしたいとき
引越しでは電気だけでなく、ガスの開通も必要になることがほとんどです。電気とガスの開通の申し込みは、別々の窓口に連絡しなくても、当サイトの取次窓口でまとめてご相談いただけます。
新居の使用開始日や住所をうかがって、電気・ガスの新規開通と乗り換えを、取扱可能な提携先の範囲でご案内します。ただし、ガスの開栓は安全確認のための立会いが必須で、希望日時の予約が要る点にご注意ください。引越しシーズン(3〜4月)は予約が埋まりやすいので、日程が決まったら早めに動くと安心です。水道は地域の水道局が窓口のため、別途ご連絡ください。なお、解約やご契約内容の変更は取り扱っておらず、現在ご契約中の会社へ直接ご連絡をお願いします。電気・ガス・水道を含めた引越し手続きの全体像と連絡先・タイミングは引越しのライフライン手続きまとめで整理しています。
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- 新居の使用開始を申し込んでいないと、入居日に電気がつかないことがある
- 旧居の停止を忘れると、退去後も基本料金がかかり続ける場合がある
- 繁忙期(3〜4月)は希望日が埋まりやすいので、早めに申し込む
- 同じ会社のエリアをまたぐ引越しでは、契約が引き継げず再契約になることがある
- 水道は引越し先の地域の水道局へ別途連絡する(電気とガスは当サイトの取次窓口でまとめて相談できる)
よくある質問
Q: 引越しの電気手続きはいつまでにすればいい?
A: 引越し日が決まったら早めの連絡がおすすめで、目安は1〜2週間前です。Webの受付期間は会社・エリアで異なり(例: 東京電力は当日〜31日前、関西電力は30日前〜前日)、繁忙期(3〜4月)は窓口が混み合います。旧居の使用停止と新居の使用開始をまとめて申し込める会社も多いので、日程が固まった時点で動くと安心でしょう。
Q: 引越しの電気手続きに必要なものは?
A: 申込時に必要なのは、現在の住所と新居の住所、引越し日(使用停止日・開始日)、契約名義、連絡先です。スムーズに進めたいなら、検針票やマイページで分かる「お客さま番号」「供給地点特定番号(22桁)」も控えておくとよいでしょう。番号が分からなくても、住所や名義で手続きできる会社がほとんどです。
Q: 電気の使用開始・停止に立会いは必要?
A: 電気は原則として立会い不要です。スマートメーターが設置済みなら、送配電会社が遠隔で開始・停止を行うため、訪問は基本ありません。ただしメーターの設置場所やオートロック等の事情で、立会いが必要になるケースもあります。ガスの開栓は立会いが必須なので、電気とは分けて考えてください。
Q: 引越しのとき電力会社は選べる?
A: 自分名義で電気を契約する物件なら選べます。2016年の電力小売全面自由化により、引越し先でも電力会社と料金プランを自由に選べるようになりました(資源エネルギー庁)。ただし建物が一括で受電しているマンションなど、入居者が個別に選べない物件もあります。選べる場合は、引越しが料金プランを見直す良いタイミングです。
Q: 手続きを忘れるとどうなる?
A: 新居の使用開始を申し込んでいないと、入居日に電気がつかないことがあります。スマートメーターでブレーカーを上げても通電しない場合は、開始手続きが済んでいないことが多いです。旧居の停止を忘れると、退去後も基本料金がかかり続けることも。どちらも引越し前に必ず済ませてください。
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